こんにちは!
G placeトレーナー&ストレッチ担当野村です。最近、「肩こりが治らない…」「腰が反ってて腹筋が効かない気がする…」といったお悩みをよく伺います。
実は、その原因のひとつに“前鋸筋(ぜんきょきん)”という筋肉が関わっていること、ご存じでしたか?
今や私たちの暮らしは、「スマホ」「デスクワーク」「家事」「育児」と、体にとってはけっこう過酷な姿勢の連続です。
たとえば、こんな姿勢…心当たりありませんか?
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スマホを見るとき、首が前に出て、肩が巻き込む
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デスクに向かっていると、猫背になり肘が体にくっついている
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掃除や洗濯で中腰になるたび、腰に痛みが走る
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子どもを抱っこしたまま片足に体重をかけて立っている
これらは全部、「肩甲骨の動きが悪い」「体幹が抜けてる」「骨盤が傾いている」といった体のアンバランスを引き起こします。そして、**その背景に静かに潜んでいるのが“前鋸筋のサボり”**なんです。
本日はこの“ちょっとマニアックだけど、めちゃくちゃ大事な筋肉”をテーマに、週一ペースのストレッチ・トレーニング・ピラティス・マッサージ・ジム活で姿勢を変えるヒントをご紹介します。
■肩こりや反り腰の原因って、「背中が弱いから」だけじゃない?
肩こりや反り腰というと、「背中の筋肉が弱ってる」と思いがちですが、実はそれだけではありません。
肩甲骨まわりが前に引っ張られたり、腰が反ってお腹が前に突き出てしまう場合、“前鋸筋”の働きが落ちていたり、固まって動かなくなっているケースがよくあります。
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■前鋸筋(serratus anterior)
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起始:第1〜9肋骨の外側
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停止:肩甲骨の内側縁(内側の裏面)
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神経支配:長胸神経(C5〜C7)
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主な働き:肩甲骨の外転と上方回旋(腕を前〜上へ動かすときに使う)
肩甲骨を“前方へスライドさせる”この筋肉が弱くなると、肩甲骨が不安定になり、代わりに首や肩まわりの筋肉が働きすぎて肩こりの原因に。また、前鋸筋が働かないと肋骨の動きも硬くなり、呼吸が浅くなって疲れやすくなるのもポイントです。
■反り腰(腰椎過前弯)
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骨盤が前傾し、腰椎(背骨の下のほう)が過度に反ってしまった状態
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腹筋群が弱くなり、腰部の筋肉(脊柱起立筋など)が過剰に働く
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太ももの前(大腿四頭筋)が張りやすく、ヒップが垂れやすくなる
前鋸筋や体幹(腹横筋・内腹斜筋)を適切に働かせることで、骨盤をニュートラルに保ち、腰への負担を減らすことができます。
つまり、
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「前鋸筋は、肩と肋骨と体幹をつなぐ橋のような存在」
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「前鋸筋が目覚めると、肩も腰も“巻き込み・反りすぎ”が改善される」
というわけなんです。
前鋸筋ってどこ?何してるの?
前鋸筋は、脇の下から肋骨沿いに肩甲骨へ向かってついている筋肉で、主に次のような働きがあります。
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肩甲骨を安定させる
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腕を前に出すときのサポート
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呼吸の補助
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姿勢保持(胸が丸まらないように支える)
つまり、この筋肉がサボっていると…
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肩が前に巻き込む
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肩甲骨がうまく動かない
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呼吸が浅くなる
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結果、肩こり・猫背・反り腰が悪化という負のループに。
マッサージ・筋膜リリース|深部までゆるめて動かしやすい体に